災害時の必需品!ポータブル電源の選び方を徹底解説

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災害時のポータブル電源の重要性

災害時におけるポータブル電源の必要性

近年、地震や台風、豪雨など、日本各地で自然災害が多発しています。

そうした災害時に最も困ることの一つが、停電による電力の途絶です。電気がなければ、情報収集のためのスマートフォンの充電、暖房・冷房、冷蔵庫の利用、照明の確保などができなくなり、生活に大きな支障をきたします。

特に、近年はスマートフォンの普及により、情報収集や安否確認の手段として電力が不可欠となっています。電気の供給がストップすると、あっという間に孤立してしまう可能性もあります。

このような状況に備えるため、ポータブル電源は現代の防災対策において欠かせないアイテムとなっています。

災害時は特に電気が使えなくなると思うと本当に怖いですね

ポータブル電源が防災グッズとして選ばれる理由

従来の非常用電源といえば、ガソリンやプロパンガスを燃料とする発電機が主流でした。しかし、発電機は騒音や排ガスの問題、燃料の保管の難しさなど、家庭での利用にはいくつかの課題がありました。

その点、ポータブル電源はバッテリーに電気を蓄えておくため、排ガスや騒音がなく、室内でも安全に使用できます。また、手軽に持ち運びができ、コンセントから充電できる手軽さも大きな魅力です。

スマートフォンから家電まで、さまざまな機器に給電できる汎用性の高さも、防災グッズとして選ばれる大きな理由です。

災害時の電力確保のためのポータブル電源とは?

そもそもポータブル電源の機能としては何がありますか?

ポータブル電源とは、大容量のバッテリーを内蔵し、ACコンセント、USBポート、DCポートなど、複数の出力端子を備えた持ち運び可能な蓄電池のことです。

災害時には、このポータブル電源に電気を蓄えておくことで、停電時でもスマートフォン、ノートパソコン、小型家電などを動かすことができます。

また、太陽光パネルと組み合わせれば、日中に太陽光で充電し、夜間に使用するといった運用も可能です。これにより、災害が長期化した際でも、継続的な電力確保が期待できます。

まさに、防災における「電気の命綱」と言えるでしょう。

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ポータブル電源の選び方

容量の目安:どのくらいの電力が必要か?

ポータブル電源を選ぶ上で最も重要なのが、容量です。容量は「Wh(ワットアワー)」という単位で表記され、この数値が大きいほど、より多くの電気を蓄え、長時間給電することができます。

目安としては、スマートフォン(約10Wh)の充電だけであれば数百Wh程度で十分ですが、小型冷蔵庫(約50W)や電気毛布(約50W)を数時間使いたい場合は、500Wh〜1000Wh以上の容量が必要になります。

災害時にどのような機器をどれくらいの時間使いたいのかを具体的にイメージし、必要な容量を算出しましょう。

スマートフォン充電のみLEDライト数時間
200Wh〜300Wh

スマートフォン、ノートPC、扇風機、小型LED照明
500Wh〜800Wh

スマートフォン、ノートPC、小型冷蔵庫、電気毛布、テレビ
1000Wh以上

冬場とかはかなり容量が必要になりそうですね

出力タイプの選定:AC・DC・USBの違い

ポータブル電源には、主に以下の3つの出力タイプがあります。

給電したい機器に合わせて、必要な出力タイプが搭載されているかを確認しましょう。

AC出力(交流)
 家庭用コンセントと同じ形状で、ほとんどの家電製品(ドライヤー、電子レンジ、小型冷蔵庫など)を接続できます。出力波形には「正弦波」と「修正正弦波」があり、精密機器には正弦波に対応した製品を選びましょう。

DC出力(直流)
 シガーソケットと同じ形状で、車載用の家電製品や一部のポータブル冷蔵庫などに利用されます。

USB出力
スマートフォンやタブレット、モバイルバッテリーなどの充電に利用されます。急速充電に対応したUSB-PD(Power Delivery)やQC(Quick Charge)ポートがあると便利です。

PSEマークとは?安全性の確認方法

PESマークって聞いたことはありますけど、何のマークですか?

PSEマークは、電気用品安全法に基づき、日本の安全基準を満たしている電気製品に表示が義務付けられているマークです。

ポータブル電源は電気用品に該当するため、PSEマークが付いている製品を選びましょう。

このマークがない製品は、日本の安全基準を満たしていない可能性があり、発火や感電などの事故につながる危険性があります。特に海外製品を購入する際は、必ずPSEマークの有無を確認してください。

後悔しないための注意点:買ってはいけないメーカーとは

特定のメーカーを名指しすることはできませんが、後悔しないためには以下の点に注意しましょう。

過剰に安価な製品
極端に安い製品は、粗悪なバッテリーを使用していたり、容量表示を偽っていたりする可能性があります。

不透明なメーカー
公式サイトが日本語に対応していない、連絡先が不明確、口コミが少ないなど、情報が少ないメーカーは避けた方が無難です。

PSEマークがない製品
前述の通り、安全性に問題があるため絶対に避けましょう。

レビューや評判が悪い製品
低評価のレビューが多い製品は、品質やサポートに問題がある可能性があります。購入前に必ずレビューを確認しましょう。

なるほど、信頼できる大手メーカーや、実績のあるメーカーから選ぶのが安心ですね

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おすすめのポータブル電源

人気のメーカーとモデルを徹底比較

ポータブル電源市場には、多種多様な製品が流通しています。

ここでは、信頼性と実績のある人気メーカーと、それぞれの代表的なモデルを比較します。

Anker (アンカー)

モバイルバッテリーで培った技術力を活かし、高機能でデザイン性の高い製品が特徴。初心者にも扱いやすいモデルが多いです。

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Jackery (ジャクリ)

ポータブル電源の先駆者的な存在で、災害時にも役立つソーラーパネルとのセット販売に強みがあります。耐久性や安全性が高く評価されています。

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EcoFlow (エコフロー)

超急速充電機能や高い出力性能が特徴で、大型家電も動かせるパワフルなモデルが豊富です。

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これらのメーカーは、いずれもPSEマークを取得しており、サポート体制も充実しているため、安心して利用できます。

アウトドアやキャンプに最適な製品

アウトドアキャンプでの利用を考えているなら、以下の点に注目して選びましょう。

  • 軽量・コンパクト性: 持ち運びやすさは重要です。ハンドル付きや、リュックに入るサイズが便利です。
  • 防塵・防水性能: 屋外での使用を想定し、IP規格(防水・防塵性能)が高い製品を選ぶと安心です。
  • 複数充電方法: 車のシガーソケットやソーラーパネルなど、屋外で充電できる方法が多いと便利です。

小型・中容量モデルが中心となりますが、キャンプで使う電気毛布やプロジェクター、調理家電の消費電力を考慮して選びましょう。

災害時に役立つ機能を持つポータブル電源

災害時に特化して選ぶなら、以下の機能があると非常に役立ちます。

  • LEDライト搭載: 停電時の照明として使えます。SOS点滅機能があるとさらに安心です。
  • パススルー充電対応: ポータブル電源を充電しながら、同時に他の機器に給電できる機能です。停電復旧後も電気を使いながらポータブル電源を充電できます。
  • UPS(無停電電源装置)機能: パソコンなどの電源が瞬断することを防ぐ機能です。特に重要なデータを扱う場合に役立ちます。
  • リン酸鉄リチウムイオンバッテリー搭載: サイクル寿命が長く、安全性が高いバッテリーです。長期的な使用を考えるならおすすめです。
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ポータブル電源の充電方法と注意点

ソーラーパネルを使った充電の利点

ポータブル電源の充電方法として、家庭用コンセントからの充電が一般的ですが、災害が長期化した場合や屋外での利用では、ソーラーパネルを使った充電が非常に有効です。

ソーラーパネル充電の最大の利点は、電力網に依存せずに充電できる点です。日照さえあればどこでも充電が可能で、電気代もかかりません。停電時でも継続的に電力供給を受けられるため、防災対策としては非常に強力な手段となります。

購入する際は、ポータブル電源とソーラーパネルの互換性(接続端子や最大入力ワット数)を確認しましょう。

充電器の選び方と必要な端子

ポータブル電源の充電には、付属のACアダプターやシガーソケット充電器を使用するのが基本です。

より高速に充電したい場合や、別の充電方法を利用したい場合は、以下の点に注意して充電器を選びましょう。

  • 入力電圧・電流: ポータブル電源が対応している入力電圧・電流の充電器を選びましょう。異なるものを使用すると故障の原因になります。
  • 充電ポートの種類: DC入力ポート、USB-C PD入力ポートなど、ポータブル電源に搭載されているポートに対応する充電器を選びます。
  • 急速充電対応: 短時間で充電を完了させたい場合は、PD充電などに対応した急速充電器を選ぶと便利です。
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ポータブル電源の活用シーン

停電時の家電の給電

ポータブル電源は、停電時に最もその真価を発揮します。

冷蔵庫、テレビ、扇風機、電気毛布、照明器具など、さまざまな家電製品に給電することで、普段と変わらない生活を送る助けとなります。

特に、医療機器を使用している方や、乳幼児がいる家庭では、生命維持や健康管理のために安定した電力供給が不可欠です。ポータブル電源は、そうした緊急時にも安心して電力を確保できる強力な味方となります。

非常時の照明としての使い方

停電が起きた際、まず必要となるのが照明です。ポータブル電源には、本体にLEDライトを搭載しているモデルも多く、これだけでも十分な明るさを確保できます。また、USBポートから充電式のLEDランタンやデスクライトに給電することも可能です。

懐中電灯やろうそくも有効ですが、ポータブル電源があれば、より長時間、広範囲を明るく照らすことができ、安全性の面でも優れています。

キャンプでの便利な使い方

ポータブル電源は、キャンプやアウトドアシーンでも大活躍します。

キャンプに持ってきている人がいてとても便利でした。

  • スマートフォンの充電: 電波の届きにくい場所でも安心して連絡が取れます。
  • ポータブル冷蔵庫の稼働: 食材や飲み物を冷やしておくことで、キャンプの食事がより豊かになります。
  • 電気毛布や扇風機: 季節に応じて快適な睡眠環境を確保できます。
  • プロジェクターやスピーカー: 映画鑑賞や音楽を楽しんだり、雰囲気を盛り上げるアイテムとしても活用できます。

コンセントがない場所でも、手軽に電化製品を使えるようになるため、アウトドアライフの質を格段に向上させてくれます。

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購入前に知っておくべき重要ポイント

重量や持ち運びの利便性について

ポータブル電源は、その容量に応じて重量も大きく変わります。

大容量モデルほど重くなる傾向があるため、実際に持ち運ぶシーンを想定して選びましょう。

  • 小型(〜300Wh): 片手で持ち運べる程度(数kg)
  • 中型(300Wh〜800Wh): 両手で持てる程度(5kg〜10kg程度)
  • 大型(800Wh〜): 重く、台車が必要な場合も(10kg以上)

特に、災害時に避難する可能性や、家の中で移動させることを考えると、重すぎないか、持ちやすいハンドルが付いているかなどを確認することが重要です。

災害時のことを考えると重量も気にした方がいいですね

消費電力と使用時間の目安

ポータブル電源で家電を使用する際、消費電力(W)と使用時間(h)の関係を理解しておくことが重要です。

「ポータブル電源の容量(Wh)÷ 機器の消費電力(W)= 使用可能時間(h)」

例えば、1000Whのポータブル電源で消費電力100Wの機器を使用する場合、約10時間使用できる計算になります(実際には変換効率などにより変動します)。

ご自身が使用したい家電の消費電力を確認し、ポータブル電源の容量から、どれくらいの時間使えるのかを事前に把握しておきましょう。

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まとめと今後の対策

将来的な防災対策としてのポータブル電源の位置づけ

ポータブル電源は、現代の防災において不可欠なアイテムとして、その重要性を増しています。電気というライフラインが途絶えた際に、私たちの生活を支え、情報へのアクセスを可能にし、命を守るためのツールとなり得ます。

一度購入すれば、災害時だけでなく、アウトドアや日常使いでも活躍するため、コストパフォーマンスも高いと言えるでしょう。

必要かどうかを再確認する方法

ご自身の家庭にポータブル電源必要かどうかを再確認するためには、以下の点を考慮してみてください。

  • お住まいの地域は、過去に停電の経験があるか、または災害のリスクが高いか?
  • 家族構成やライフスタイルにおいて、電気がないと困る家電製品は何か?
  • スマートフォンや情報収集手段の確保は重要か?

これらの問いに「はい」と答えることが多いのであれば、ポータブル電源の導入を真剣に検討する価値は十分にあります。

全てにあてはまりました!購入検討します!

適切なポータブル電源を選び、防災対策を万全にすることで、いざという時にも安心して生活を送れるよう準備しておきましょう。