2025.08.09

知って得する!都市ガスとプロパンガスの基本情報

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都市ガスとプロパンガスとは?

日々の生活に欠かせないガス。しかし、「都市ガス」と「プロパンガス」の2種類があることはご存知でしょうか?それぞれの違いを理解することは、毎月のガス料金だけでなく、万が一の災害時にも役立ちます。

ガスの種類って聞いたことはあるけど、都市ガスとプロパンガスの違いって?聞かれるとちゃんと答えることができないですね

意外とそれぞれの違いを理解することことで、毎月のガス料金だけでなく、万が一の災害時にも役立ちますよ。

都市ガスは、主に地下に埋設されたガス管を通じて供給されるガスです。道路の下を通るガス管から各家庭へ直接供給されるため、インフラが整備された都市部で多く利用されています。

一方、プロパンガス(LPガス)は、液化石油ガスを専用のガスボンベに入れて各家庭に配送されるガスです。ボンベを設置するスペースがあればどこでも利用できるため、都市ガスの供給エリア外の地域や、災害時の仮設住宅などでも活用されています。

プロパンガスが災害時の仮設住宅などでも活用されているとは知らなかったです!

都市ガスとプロパンガスの主成分の違い

両者は見た目には同じ「ガス」ですが、その主成分は大きく異なります。

都市ガスの主成分は、主にメタンです。天然ガスを原料としており、空気よりも軽い性質を持っています。そのため、ガス漏れが起きた際には天井付近に滞留しやすい特徴があります。

プロパンガスの主成分は、プロパンやブタンといった液化石油ガスです。これらは空気よりも重い性質を持つため、ガス漏れが発生した際には床付近に滞留しやすいという特徴があります。この性質の違いから、ガス警報器の設置場所も異なります。

都市ガスとプロパンガスの違いが少しわかってきました!

都市ガスとプロパンガスの供給システム

供給システムは、都市ガスとプロパンガスの最も大きな違いの一つです。

都市ガスは、地下に張り巡らされたパイプライン(導管)を通じて各家庭へ供給されます。一度インフラが整備されれば、安定的に大量のガスを供給できるのが特徴です。メーターで計測された使用量に応じて料金が請求されます。

プロパンガスは、ガス会社が各家庭にガスボンベを配送し、設置します。ボンベが空になると新しいボンベと交換される仕組みです。そのため、都市ガスの配管がない場所でも利用が可能ですが、ボンベの交換作業が必要となります。

都市ガスとプロパンガスの使用量の目安

ガス料金を考える上で、使用量の目安を知ることは重要です。一般的に、ガスは給湯や調理、暖房などに利用されます。

  • 一人暮らしの場合: シャワーをメインに利用する場合で月5m3〜10m3程度、自炊や冬場の利用が増えると10m3〜15m3程度が目安です。
  • 二人暮らしの場合: 炊事や入浴など、使用頻度が増えるため月15m3〜25m3程度が目安となります。

プロパンガスの場合、料金単価が都市ガスよりも高いため、同じ使用量でも料金が高くなる傾向があります。

料金差が意外とあるんですね!知りませんでした!

都市とプロパンガスの平均金額の差

都市ガスプロパンガスでは、同じ量のガスを使用しても料金に大きな差が出ることがほとんどです。これは、それぞれの供給システムや流通コストの違いに起因します。

一般的に、都市ガスの方がプロパンガスよりも料金単価が安価に設定されています。これは、都市ガスが大規模なインフラによって効率的に供給されるため、一つあたりの供給コストが低いことによります。

一方、プロパンガスはボンベの配送や交換、保安管理などの人件費や輸送コストがかかるため、都市ガスよりも料金単価が高くなる傾向があります。地域や契約するガス会社によって差はありますが、プロパンガスは都市ガスに比べて1.5倍から2倍程度の料金になることも珍しくありません。

プロパンガスの方が、高くなる傾向なんですね!

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都市ガスとプロパンガスの料金比較

ガス料金は毎月の家計に直結するため、都市ガスとプロパンガスの料金体系を詳しく理解することは非常に重要です。

基本料金と従量料金の違い

ガス料金は、大きく分けて基本料金従量料金の2つで構成されています。

基本料金は、ガスの使用量に関わらず毎月固定でかかる料金です。ガスの供給設備や検針、保守点検にかかる費用などが含まれます。都市ガス、プロパンガスともに基本料金が設定されていますが、金額は会社やプランによって異なります。

従量料金は、使用したガスの量に応じて発生する料金です。1m3あたりの単価に使用量を掛けて算出されます。この従量料金の単価に、都市ガスとプロパンガスで大きな差があることが、料金総額の差に繋がる主な要因です。

従量料金の単価がかなり違うんですね!

実際のガス料金の相場

地域や季節、契約プランによって変動しますが、一般的なガス料金の相場を見てみましょう。

項目都市ガス(月額)プロパンガス(月額)
基本料金¥700〜¥1,500¥1,500〜¥2,500
従量料金(1m3あたり)¥130〜¥180¥400〜¥600
合計(10m3使用時)¥2,000〜¥3,300¥5,500〜¥8,500

上記の金額はあくまで目安であり、保証するものではありません。

この表からもわかるように、同じ使用量でもプロパンガスの方が高額になる傾向があります。

2人暮らし、一人暮らしのガス代比較

具体的な生活スタイルを想定して、ガス代を比較してみましょう。

二人暮らしになるとかなり料金に違いが出ますね〜!

ライフスタイル都市ガス(目安)プロパンガス(目安)
一人暮らし(シャワーメイン)
使用量:約5m3
¥1,500〜¥2,500¥3,500〜¥5,500
一人暮らし(自炊・冬場利用あり)
使用量:約10m3
¥2,000〜¥3,300¥5,500〜¥8,500
二人暮らし
使用量:約15m3
¥2,600〜¥4,200¥7,500〜¥11,500

ガス代節約術の具体例

ガス代は工夫次第で節約が可能です。

こうやって見ると、色々な手段で節約できるんですね!

  • 給湯温度を下げる: シャワーや浴槽のお湯の温度を1〜2度下げるだけでも、ガス消費量を抑えられます。
  • シャワーを出しっぱなしにしない: シャワーを使う時間を短縮したり、こまめに止めることを意識しましょう。
  • お風呂の追い焚き回数を減らす: 家族が続けて入浴するなど、追い焚き回数を減らす工夫をしましょう。
  • 保温調理を活用する: 煮込み料理などは、沸騰したら火を止めて余熱で調理を進めることでガス代を節約できます。
  • ガスコンロの炎を鍋底からはみ出させない: 炎が鍋底からはみ出していると、無駄なガスを消費してしまいます。
  • 最新の省エネ機器に買い替える: 省エネ性能の高い給湯器やガスコンロに買い替えることも長期的な節約に繋がります。

ガス料金の計算方法

毎月のガス料金は、以下の式で計算されます。

ガス料金 = 基本料金 + (従量料金単価 × ガス使用量)

検針票には、使用量や料金の内訳が記載されていますので、一度確認してみることをおすすめします。

検針表の内容まで気にしてませんでした!確認します!

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都市ガスとプロパンガスのメリット・デメリット

どちらのガスを選ぶかは、それぞれのメリットとデメリットを理解し、自身のライフスタイルに照らし合わせることが重要です。

どちらのガスを選ぶかは、それぞれのメリットとデメリットを理解し、自身のライフスタイルに照らし合わせることが重要です。

都市ガスの方が、コスト削減につながることが多いんですね。

都市ガスを選ぶメリット

  • 料金が安い: 最も大きなメリットは、プロパンガスに比べて料金単価が安価であることです。長期的に見ると大きなコスト削減に繋がります。
  • 安定供給: 大規模なインフラで供給されるため、ガスの供給が非常に安定しています。ガス切れの心配がありません。
  • 安全性: 地中に埋設されたガス管からの供給のため、ボンベの交換作業が不要で、火災などのリスクも比較的低いとされています。
  • 環境負荷が低い: 天然ガスを主成分とするため、燃焼時に発生する二酸化炭素の量が比較的少ないとされています。

プロパンガスを選ぶメリット

  • 供給エリアが広い: 都市ガスの配管がない場所でも利用可能です。地方や郊外、新興住宅地などでも選択肢となります。
  • 初期費用が抑えられる場合がある: 物件によってはガス配管工事の初期費用がかからない場合もあります。
  • 災害時の復旧が早い場合がある: 広範囲で被害が出た場合でも、個別にボンベを交換することで早期復旧が可能な場合があります。
  • 契約の自由度が高い: ガス会社によっては、料金プランやサービスの選択肢が豊富であることがあります。

都市ガスのデメリット

  • 供給エリアが限られる: インフラ整備が必要なため、未整備の地域では利用できません。
  • 初期費用がかかる場合がある: 新築やリフォームで都市ガスを導入する場合、ガス管の引き込み工事費用が発生することがあります。
  • 災害時の復旧に時間がかかる場合がある: 大規模な災害でガス管が破損した場合、復旧に時間がかかることがあります。

プロパンガスのデメリット

  • 料金が高い: 都市ガスに比べて料金単価が高く、毎月のガス代が高額になりがちです。
  • ボンベの設置場所が必要: ボンベを設置するスペースが必要です。
  • ガス切れの可能性がある: ボンベが空になるとガスが供給されなくなるため、残量確認や交換の手間が発生します。
  • ガス会社の選択肢が少ない場合がある: 地域によっては契約できるガス会社が限られることがあります。
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災害時の影響と復旧速度の違い

災害時におけるガスの供給は、都市ガスとプロパンガスで大きく異なります。

  • 都市ガス: 地震などでガス管が破損すると、広範囲でガス供給が停止することがあります。復旧には、破損箇所の特定と修理、ガスの供給再開前の安全確認などが必要なため、時間がかかる傾向があります。
  • プロパンガス: 個別のボンベで供給されているため、配管の被害が局所的であれば、ボンベの交換や供給設備の点検を行うことで比較的早く復旧する可能性があります。ただし、広域にわたる道路状況の悪化などにより、ボンベの配送が困難になるケースも考えられます。

被害が局所的であればプロパンガスの方が、復旧が早くなる可能性が高いんですね!

選択する際の注意点

ガスを選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。

  • 料金体系の確認: 基本料金、従量料金の単価だけでなく、割引プランなども含めてトータルコストを確認しましょう。
  • 契約期間と解約金: 契約期間や途中解約時の違約金についても事前に確認が必要です。
  • 設備の種類: 現在使用している、またはこれから使用するガス機器が、都市ガス用かプロパンガス用かを確認しましょう。異なる種類のガスでは使用できません。
  • 周辺の供給状況: 引っ越し先の地域でどちらのガスが供給されているかを確認することが最も重要です。

使う設備と、ガス機器の種類も合わせないといけないですね。

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地域別でのガス料金の違い

ガス料金は、全国一律ではなく、地域によって大きく異なります。これは、供給体制や競争環境、需要などが影響しているためです。

福岡における都市ガスとプロパンガスの料金

具体的な例として、福岡県におけるガス料金の傾向を見てみましょう。福岡市など都市部では都市ガスが普及しており、比較的安定した料金設定がされています。しかし、プロパンガスは地域や販売店によって料金差が大きく、業者間の競争が少ない地域では高額になる傾向が見られます。契約前には必ず複数の業者から見積もりを取ることが重要です。

全国規模でのガス料金の傾向

全国的に見ると、大都市圏では都市ガスの普及率が高く、料金も比較的安定している傾向があります。一方で、地方や郊外ではプロパンガスが主流の地域も多く、料金は都市ガスと比較して高めになる傾向があります。特に、プロパンガスは「自由料金」であるため、販売店によって料金設定が大きく異なる点に注意が必要です。

地域によるプランの違い

ガス会社によっては、地域限定の割引プランや、電気とガスのセットプランなどを提供している場合があります。例えば、電力会社がガス事業に参入しているケースでは、ガスと電気をセットで契約することで割引が適用されるプランなどがあります。お住まいの地域で利用できるプランを調べてみましょう。

都市部と地方の料金比較

都市部はガス供給インフラが整備されており、利用者が多いため、都市ガス料金は比較的安価に設定されていることが多いです。また、ガス会社の競争も激しいため、より魅力的な料金プランが見つかりやすい傾向があります。

一方、地方ではプロパンガスが主流となる地域が多く、供給体制や競争環境の違いから料金が高めになる傾向があります。また、ガス会社の選択肢が少ない場合もあります。

地域によるガス供給の仕組み

都市ガスは、各地域のガス会社が供給しています。例えば、東京ガス、大阪ガス、東邦ガスなど、地域ごとに主要なガス会社が存在します。これらの会社が、国の認可を受けてガス料金を設定しています。

プロパンガスは、全国に多数のプロパンガス販売店が存在し、それぞれが独自の料金を設定しています。そのため、同じ地域内でも販売店によって料金が異なることがよくあります。契約する際には、複数の販売店から見積もりを取り、比較検討することが賢明です。

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都市ガスとプロパンガス、どちらがいいのか?

最終的にどちらのガスが良いかは、あなたのライフスタイルや住む場所によって異なります。

ライフスタイルに合った選択

  • 自炊をよくする、家族が多いなど、ガス使用量が多い方: 都市ガスの方が料金が安いため、長期的に見て経済的メリットが大きいです。
  • 転勤が多い、短期滞在が多いなど、住居を頻繁に変える方: プロパンガスの方が初期費用が抑えられる場合があるため、選択肢の一つになります。
  • 災害時の復旧を重視する方: プロパンガスは個別の供給のため、広範囲のインフラ被害でも早期復旧の可能性がある点がメリットです。

家賃や電気代とのバランスを考える

ガス代だけでなく、家賃や電気代など、他の固定費とのバランスも考慮しましょう。例えば、都市ガスが利用できる物件は家賃が高めな傾向があるかもしれません。電気とガスをセットで契約することで割引が適用されるプランもあるため、トータルでかかる光熱費を比較検討することが大切です。

長期的なコストを見込む

毎月のガス代は、長期的に見ると大きな金額になります。例えば、月5,000円の差でも、年間で60,000円、10年で600,000円もの差が生まれます。初期費用だけでなく、長期的なランニングコストをしっかり見込みましょう。

長期で金額差を見ると結構な金額ですね!!

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メリット・デメリットの総合評価

ここまでご紹介したメリット・デメリットを総合的に評価し、ご自身の優先順位に合わせて判断することが重要です。

料金の安さを最優先するなら都市ガス供給エリアの広さや災害時の対応力を重視するならプロパンガスというように、何を重視するかで選び方は変わってきます。

自分に合ったガスの選び方

  • 現在の住居(または引っ越し先)で利用できるガスを確認する: これが最も基本的なステップです。
  • ガス使用量を把握する: 毎月どのくらいのガスを使うかを把握することで、料金シミュレーションがしやすくなります。
  • 複数のガス会社の料金プランを比較する: 特にプロパンガスの場合、料金差が大きいので複数社から見積もりを取りましょう。
  • 契約期間や解約金、初期費用なども確認する: 目先の料金だけでなく、契約内容全体を把握することが重要です。

まずは引越し先のガスの種類を確認します!

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結論:都市ガスとプロパンガスの選び方のポイント

都市ガスとプロパンガス、それぞれの特徴を理解することで、あなたにとって最適なガスを選ぶことができます。

最後に、選び方のポイントを再確認しましょう。

料金と費用対効果の再確認

基本的には都市ガスの方が経済的負担が少ない傾向にあります。毎月のランニングコストを抑えたいのであれば、都市ガス供給エリアの物件を選ぶのが賢明です。しかし、プロパンガスでも、電気とのセット割引など、利用するプランによっては費用対効果の高い場合もあります。複数の選択肢を比較し、トータルコストで判断しましょう。

ガス代を下げるための次のステップ

現在プロパンガスを利用していて料金が高いと感じる場合は、以下のステップを検討しましょう。

なるほど!ガス会社の乗り換えも検討してみます!

  • 他のプロパンガス会社に見積もりを依頼する: 多くの地域で複数のプロパンガス会社が存在します。料金交渉の余地がある場合もあります。
  • 省エネを徹底する: 給湯温度の見直しやシャワー時間の短縮など、日々のガス使用量を減らす工夫をしましょう。
  • ガス会社の乗り換えを検討する: 契約期間や解約金を確認した上で、より安価なプロパンガス会社への乗り換えも選択肢の一つです。

検討する際のチェックリスト

ガスを選ぶ際に役立つチェックリストです。

  • 現在の住居(または引っ越し先)は都市ガスの供給エリアか?
  • 月々のガス使用量はおおよそどのくらいか?
  • 利用可能なガス会社の料金プラン(基本料金・従量料金)を比較したか?
  • 初期費用や工事費は発生するか?
  • 契約期間や解約金はあるか?
  • 電気とのセット割引など、他の割引プランはあるか?
  • 災害時の復旧体制はどうか?

生活スタイルの変化に対応するための方法

将来的に家族構成が変わったり、ライフスタイルが変化したりすることも考慮に入れましょう。

例えば、現在は一人暮らしでガス使用量が少なくプロパンガスでも問題なくても、将来的に家族が増えてガス使用量が増える場合は、都市ガスの方が経済的になる可能性があります。

結婚して家族が多い人は、都市ガスの方がいいですね!

今すぐできるガス料金の見直し法

まずは、毎月の検針票を確認し、現在のガス使用量と料金を把握しましょう。

そして、お住まいの地域で利用可能な都市ガス会社やプロパンガス会社を調べ、料金シミュレーションをしてみるのがおすすめです。思わぬ節約に繋がるかもしれません。

色々と教わったので、自分もガス料金の見直しをしてみたいと思います!